株式会社PMC 外国人雇用ドットコム 

(株)PMCは厚生労働省・法務省に指定の外国人技能実習制度における養成講習機関です。

2018年12月

第8回 【夢を持って部下に語ろう】

今まではいくつかの手法などをお伝えしてきました。
今回は気持ちの部分をお話します。


部下がこの上司についていこうと思う一つとして
上司は自分の夢を部下に語ってほしいと思います。

ある自動車メーカーの創業者は『世界的な視野に立ってものを考えよう』
『世界に通用する車を生み出そう』ということを創業時から言われていました。
それが創業者の大きな夢でした。


最初は何を言っているのか?と部下は思ったでしょう。


人はすぐに忘れるものです。


でも毎日毎日同じことを言われると部下もだんだんとその気になってきます。
自分たちにもできそうだ、世界で通用する車を作りたい、と思わせると
しめたものです。


世界一の車を作るというこの理念を部下のココロに浸透させるには管理職も
夢を語る必要があります。


しっかりと面と向かって部下を納得させ、感動させることによって
共感できるようになります。


一人一人の部下をマインドコントロールできれば次は部署全体に広がります。
それがさらに全体に広がって組織となっていく訳です。


高いモチベーションを持った組織(社風)になります。


仕事で部下を引っ張るという意味には夢を語り部下の気持ちを
繋ぎとめておくことも非常に大事なことです。



でも会社によっては世界的な視野を持てないかもしれませんが、
管理職にもいろいろな身近な夢があるはずです。


人に自慢できる家に住みたい。
ピッカピカのまぶしい車に乗りたい。
夜には綺麗な女性がいる品のあるお店に飲みにいきたい。
そして人に自慢できる奥様がほしい。
そのためにはボーナス100万ほしい。


何でもいいのです。
全部仕事に繋がります。


そして仕事をどのようにしたらよいのか?
仕事の工夫に繋がってきますし、毎日仕事をやってやろう
というモチベーションになります。


自分の夢を語り続けて部下の仕事に結び付けていきましょう。


ちなみに自動車メーカーの創業者というのは
本田宗一郎さんです。

第6回 パワハラの裁判例

管理職が正当な目的をもって部下を指導・叱責することは、当然のことながら
許されるべきもので、問題のある部下を指導することは至極当然のことです。

ただ、執拗に繰り返して度を超していくと人格を侵害しているとして違法と
なってしまいます。


どの程度が「度」を超しているのでしょうか。
明確な基準はありませんが、裁判例を見ていきましょう。


メールを利用しての部下に対する叱責で、時勢を反映した判例となります。
叱責をメールで送る管理職も管理職だと思いますが、直接伝えることは
したくなかったのでしょうか・・・。


《裁判例》

ある保険会社の所長が部下の課長代理に対して、業務指導の一環として
以下の叱責メールを送信しました。

「意欲がない。やる気がないなら会社を辞めるべきだと思います。」
「セクションや会社にとっても損失そのものです。」
「あなたの給料で業務職が何人雇えると思いますか。」
「あなたの仕事なら業務職でも数倍の業績を挙げていますよ。」

とメール送信を同時に数十人に対して送信したことに対する
違法性が問われた案件です。


1審判決では、業務指導の一環で、私的な感情から出た嫌がらせではないこと、
メールの内容も人格を傷つけるものとまではいえないこと等を理由に
違法性が否定されました。

2審では、メールの内容が許容限度を超えるとして不法行為の成立を肯定
しました。(慰謝料5万円)


対照的な判決となりましたが、名誉毀損での損害賠償対象となり、
パワハラとは断定されませんでした。不法行為と言っても、パワハラの
意図は認められないことは両判決とも一致しており、違っていたのは、
表現が行き過ぎで多数の社員に送る必要はなかったのではないかという
ことです。


これだけのことをされてもパワハラじゃないの!?って思うのは
人それぞれ基準があるかと思いますが、字面だけのメールは感情が読み取れ
ないもので、受け取った側としてはきつく感じることがあったことでしょう。

また、この管理職の方は、多数の部署内の人に対して一斉に送信することが
必要なのかどうかを検討していれば、訴えられなかったのかもしれません。


指導・叱責するのであれば、他の社員の目のつかないところで、面と向かって
話をするという当たり前の配慮が必要となり、職責に応じた目標などを準備
して、心を入れて接することが重要となります。


重大な失敗や問題行動が発生したとき、厳しく叱責しなければいけない場合
も出てくるかと思いますが、事後にフォローを行って、常に部下の気持ちを
和らげる心がけが肝心と言えるでしょう。

第8回 中国の過労死

「交番」「カラオケ」「盆栽」「折り紙」「改善」・・・。
さて、一見バラバラに見えるこれらの単語の共通点は何でしょう。

 答えは“KOBAN” “KARAOKE” “BONSAI” “ORIGAMI” “KAIZEN”
と、全て外国でそのまま通じる言葉です。

 日本独特の文化などがそのままの言葉で外国に浸透しているというのは誇らしい気持ちになりますが、一方であまり嬉しくない言葉もあります。“KAROSHI(過労死)”や“ZANGYO(残業)”です。

 高度経済成長期にエコノミックアニマルと揶揄されつつもモーレツに働き続ける日本人は、それに同調するかのように脳血管疾患や心疾患で死亡するケースが増加。それは過重労働と因果関係があると1980年代初頭に「過労死」の概念が出来上がった背景があります。

 このように日本の労働スタイルの代名詞の様に不名誉な使われ方もする過労死ですが、ここ数年少し様相が変わってきました。

 日本では2007年頃から景気に陰りが見えるに従って請求件数、認定件数共に落ち着きを見せた代わりに、中国における過労死が爆発的に増えているというのです。お国柄から実態はよくわからないですが、年間60万人もの労働者が過労死しているというデータもあり、もはや日本を抜いて「過労死大国」となったと言っても過言ではありません。

 中国のホワイトカラーのうち有給休暇を取得しているのは3割で、付与日数も世界で最少。アンケートでは自分のことを健康ではないと思う人は60%にも達しています。またここ数年うつ病と不安神経症が急激に上昇しており、その患者数は6000万人を超えるといいます。また自殺者数も世界で最も多く、毎年11万人にも上るとのこと。これは原因の全てが仕事というわけではありませんが少なくともその一因であると考えられます。

 中国は非常に厳しい競争社会であり、特に都市部では仕事における売り上げのノルマや達成目標が極めて高いだけでなく住居問題や結婚などで非常に大きなストレスが労働者を苦しめている現実があるようです。

 何やら数十年前の日本を見るような感がなきにしもあらずですが、我々としても普段の生活や会社の中でも過度なストレスをなくし、適度なリフレッシュが行えるような環境づくりは引き続き取り組むべき課題であることに違いありません。生きていくために仕事をしているのに、仕事が原因で死に至るなど、これ以上“MOTTAINAI(もったいない)”話はないのですから。



●次回は「イギリスの年金制度」を取り上げる予定です。

【外国人若者との付き合い方】ゴミを分別しない【プライベート編】

企業の声
「ゴミを分別しない」

心情
分別するのは面倒だ。

解決のための対応例
入社のときに、分別の区分だけゴミ箱を用意して、それぞれ
「燃えるゴミ」「燃えないゴミ」「プラスチック」「缶・ビン」「ペットボトル」
と書いたラベルを貼り、分け方を説明します。
市役所等から母国語の分別表があればそれを活用するのも良いです。
単に表を貼っておくだけではあまり効果がないので、初めにきちんと説明して、
習慣を徹底させましょう。
初めから捨てる場所が決まっていれば、分別はそう難しいことではありません。

【外国人若者との付き合い方】日本語が分からない【ビジネス編】

外国人の声
「日本語が分からない」

心情
日本人の話し相手がおらず、孤独。
(放っておくと受け答えに自信を失う)

解決のための対応例
「ヒアリング力はあるが会話は苦手」「聞き取れるが自分の言葉で話せない」
という悩みはよく聞きます。
会話力を養うには何より話すこと。彼らから片言でも引き出せるように、
日本人側から根気強く話しかけてみてください。
外国人は会社の同僚と日本語で話して距離が縮まるのが嬉しいようです。
どんどん話したがるようになり、その頃から日本語力が飛躍的に上達する人が多いですね。
LINE読者登録QRコード
LINE読者登録QRコード