株式会社PMC 外国人雇用ドットコム 

(株)PMCは厚生労働省・法務省に指定の外国人技能実習制度における養成講習機関です。

管理職って何を管理するの?

第7回【管理職の条件】

今までは部下を成長させるための方法などをお話してきました。

今回は管理職としての条件とはどういうものがあるのか
いくつかあげてみます。

まず一つは感謝するということです。

部下のモチベーションはずばり、お金かもしれません。
勿論それも大事です。

でも仕事をする上で上司から「ありがとう」という言葉をかけられることによって
「給与というお金」から感謝されたという「ココロが温まるもの」に
変わっていきます。

部下がこの仕事をやってよかった!と思える瞬間でもあります。

ありがとうという言葉はリーダーシップの中心となる非常に大きな言葉です。
是非口癖にしてください。


次にですが、時間を大切にするということです。

管理職が業務を早く進めるということではありません。

ここでの時間の大切さというのは管理職の決断力・判断力といったところです。

そうするためには普段からよく部下の行動や考えを感じておかなければなりませんし、
業務の進捗を全体を通して確認しておく必要があります。

次のことをイメージしながら、何が重要でどのようなリスクがあるのか?
なかなかそういう部分まで見極めている管理職はいないものです。

三つ目ですが、管理職は日々勉強が必要です。

部下が何を言っても自分の考えが正しいと思い込んでいる
勉強不足の管理職がよくいます。

優秀な管理職は学ぶ姿勢を持っています。

学ぶ姿勢を持っているのであれば人は謙虚になれます。
その謙虚さが部下を尊重する気持ちに繋がります。

管理職と言えども人間です。世の中全部知っているということはありません。
ある意味部下から教えてもらおうという管理職は必ず伸びていきます。

管理職だからといって偉ぶらない態度が必要です。


今回は特に重要だと考える三つのことをあげました。
管理職にはまだまだ必要な条件はあると思います。


全体的なことを言えば部下はさまざまです。
家庭も育ちも性格もバラバラです。


それをどうまとめるのかが管理職の手腕です。
自分の考えだけをゴリ押ししても反発をくらうだけです。

ある意味うまく部下を利用すること。騙されること。
管理職は二重・三重人格でなければなりません。

一人一人の部下にうまく対応して、演じることが重要です。

違いがたくさんある部下を従えてまとめあげたときは
底知れぬパワーが生み出せるかもしれません。

半年でも構いません。実践してください。
職場全体が変わっていくはずです。

第6回【理想の管理職像】

今までは管理職のホメ方やシカリ方などをお話ししてきました。

今回は理想の管理職像を、みなさんがご存知の中から紹介したいと思います。

数年前に大きく盛り上がった、なでしこジャパンの監督である
佐々木監督に注目をします。

ワールドカップに向かう時にはほとんど注目されませんでした。

しかし、勝利するたびに国民の注目を集め、
その中でも監督である佐々木監督の振る舞いが評判となりました。

一昔前のスポーツの世界では、白いものでも監督が黒といったら黒になるぐらい
指導者には口答えできない世界でした。

オレについて来い!オレのいう事を聞け!という雰囲気で頭ごなしに
命令をしていくタイプです。

そうではなくて、佐々木監督で思うところですが、身だしなみやそれに付随する
表情や身振り手振り、いわゆる非言語コミュニケーションを大事にしていると
言われていました。

会社の中でも同じです。上司である男性社員が不機嫌そうな表情や
イライラした素振りを見せることによって部下は気持ちが萎縮してしまいます。

さらには部下は上司の顔色ばかり気にすることによって
自ら考えた提案などもしなくなります。

次に思うのが、佐々木監督は実際のコミュニケーションにおいても
本音のコミュニケーションがとれている点です。

選手から作戦などの提案があった場合にはその意見を聴いて受け入れていることです。

会社においては部下が上司の意見に反対であったとしても
なかなか口にすることができません。

上司が部下の意見を素直に聴くことによって部下も本音で
考えていること・感じていることを話してくれるようになります。


佐々木監督はそういう「聴くチカラ」も持っています。

管理職たるものは、そういう部下の気持ちを否定しないで受け入れるチカラを
備えねばなりません。

リーダーシップとは職場(チーム)を引っ張ることは言うまでもありません。

職場が困難に直面している場合などは特にリーダーが必要になります。
でないと目標達成は難しくなります。

ただ、リーダーとして引っ張る方法ですが、なんでもかんでも強引に引っ張るだけでは
職場が崩れていく可能性があります。

抵抗心を持つ違う考え方の部下が出てくるからです。


職場内での人間関係のこじれや、お互いの連携が取れなくなると
目標どころではありません


意見を言いやすい雰囲気の維持や、自分(部下)の考えを話しやすい、
そういう「受容力」を兼ね備えたリーダーが必要です。


受容力とは部下の考えを一旦受け止めることです。

部下の好きなこと・嫌いなこと・大事にしていることなどを
受け止めることです。

それがわかることによって初めて部下の欠点などがわかります。

さらにリーダーだけでなく職場全員がこの受容力を高めることによって
お互いが認め合い出します。

リーダーが優秀で気疲れする職場ではなく、和やかにリーダーが過ごすことによって
職場がイキイキとしてきます。

お互いが自然と協力しあう職場が理想です。

是非、ご自身の職場と比べてみてください。

第5回【叱るときの手法】

前回は部下を叱れないという事をお話しました。

今回はその叱る場合のいくつかの手法・注意点を3点ほどあげてみます。

まず一つ目ですが、叱る時こそ部下に発言させる。

どうしても叱る時には部下への一方的な言葉が並んでしまいます。

言葉の圧力がどんどんかかっていきます。
よって素直に聞くことができなくなります。

部下も「面倒だな」ぐらいにしか思っていません。
頭も回転していません。

逆に質問することによって部下は考えだします。

「なぜこのようになったと思うのか?」
「どのようにイメージをしていたのか?」

言い訳になるかもしれませんが大丈夫です。
部下に考えさせることが大事です。

その意味は、考えることによって部下の中で印象が強く残るからです。

自分の発言に責任を持つようになるからです。


次に、部下を叱る前に状況をよく確認することが大事です。

見間違い・勘違いということはどうしてもあります。

もっと言えば、部下は部下なりに特別な方法でやろうと
していたかもしれません。

無駄に叱る回数も減りますし、上司の頭も柔らかくなるはずです。


三つ目ですが、

ミスをしたその時に叱るのがベストです。

これにはいくつか理由があります。

一つは叱られる側が吸収しやすくなるからです。
仕事をしている途中で言われるので具体的な指示ができます。


もう一つはタイミングの問題です。

もし後から叱るのであれば、

どんなミスをしたのか?どのような状況だったのか?
などのタイミングの説明をしなくてはなりません。

その時に叱るというのは、タイミングの確認をせずに済みます。
より具体的な指示さらには、その失敗から考えさせられる
その次のリスクも指示できます。


今回は3点ほどあげましたが、いろいろ手法はあります。

上司として叱るのは、その部下は見込みのある証拠です。

成長してほしいから上司も叱るのですが、
その成長してほしいという上司の気持ちが伝わらないまま
一方的に叱ることによって、部下もマイナスな気持ちだけが
残ることになります。

この叱るというのは、悪いところ・失敗だけを指摘するのではなく
どうすればその失敗を次に活かせるのかを、
その「失敗」の中から見つけさせる「方法」です。

簡単に言うならば、同じことを二度としないようにということになります。

最後に叱る手法のエッセンスですが、

失敗のウラには部下の思いや取り巻く状況があるかも知れません。
上司の一方的な叱りによって部下が無駄に落ち込むことも
避けないといけません。

 
でも、最後には口調を強く言う必要があります。

それは、先ほど言いました「同じことを二度としないように」と
という意味です。

叱る時に全て部下に配慮するだけでなく
最後は強めの口調で、次の行動を促す念を押すことがベストです。

第4回【叱る】

前回は褒めるということをお話させて頂きました。

今回のこの叱るということも難しいことです。

難しいというよりも、「部下を叱れない」といった方がいいかも知れません。

この叱れないという理由には何があるのでしょうか?

叱ることができない、上手ではない。
それは相手(部下)の感情や気持ちを思うから
叱れないのがよくあるパターンです。

もっと掘り下げると、叱った後の部下へのフォローが面倒だから叱れない、
叱った後の部下との関係が気まずいから叱れない、
というのがホンネだと考えます。

確かに叱ることは非常に労力がいりますし、気を使うことも多いですが、
自分(管理職)を守っているパターンです。楽をしているパターンです。

もう一つは放任です。
放っておくということですが、叱るというのはその部下のことを大切に思うから、
その部下にうまく育ってほしいから叱るのです。

でも例えばですが、何度も何度も同じことを繰り返す部下がいます。
結局根負けして、管理職としても諦めが出てきます。

後でどうなったとしても、本人の責任だ!といった感じです。

叱れない理由を少し深く考えましたが、
一つは叱った後の面倒な部分から逃げているパターン。

もう一つは諦めているパターン。
叱れないのはこのどちらかの理由が大抵あてはまります。
どちらも管理職としてはまずい形といえます。


この叱るでさらに重要なことが、「叱る」と「怒る」という違いです。

「怒る」は感情的になり腹を立て、そのまま部下にぶつけてしまうことです。

部下にぶつけてしまうことによって部下は理解できなくなります。

感情的になった叱り手のことをよく聞いて、
理解しようとする部下なんてのは世の中いません。

ただ、「なぜ?」「何に対して?」という思いしか残りません。

「叱る」というのは、「具体的に改善したい点を指摘すること」です。

どの部分がよくなくて、改善が必要なのか?わかりやすくなると
部下も前向きになれます。

「感情的になる」 = 「叱る」ことではありません。


逆に部下も気づかないといけない部分があります。

感情的ではなく、平常心で管理職から指摘を受けているとき・・・。

これは叱られている時なんだ!という認識を部下は持たなくては
なりません。

平常心で部下に伝えても、部下が改善されないので
管理職も感情的になってきます。

お互いがこの「叱る」という意味を理解しなければなりません。

次回は「叱る」時のいくつかの手法をお話させて頂きます。

第3回【ホメル】

前回まで上司と部下との距離が離れているということをお話しさせて頂きました。


結局は「お互い通じない」ということが大きな原因です。


そのお互い通じない状況の解消としてよく言われるのが「ホメル」ということです。


ホメル・・・


簡単ではあります。
部下が出来たこと何でもいいんです。
出来たことに対してホメればいい訳です。


でも単純なホメ方であればホメルことの安売りになり、
部下がつけあがることもあります。


部下は余計な自信をつけスタンドプレーに走ります。



俺はすごいんだ!という感じです。



どうすればよいのか?


大口の契約を取ってきた場合には、だれもがホメます。
誰でも分かるからです。


管理職としては、その大口契約をとってきた者にも当然ホメはしますが、
その契約をとってくるため協力した社員などもホメルべきです。



事前資料を手伝った社員。
相談にのった社員など。



大口の契約に目がくらんで見落としがちになる社員などを
ホメルことによって組織は活性化します。


いつも見てくれているんだ!と思えば頑張ろうと思うはずです。


普段目立たない業務をしている社員こそホメて組織を活性化しましょう。



もう一つですが、
このホメルということに関しては、特に日本人は苦手意識があります。
ホメラレルことに関しても同じです。


ホメなきゃいけない!と考えるとぎこちなくなります。
ぎくしゃくもします。


ホメルことが苦手だからホメルことを頑張る、
ではなくて、少し視点を変えて対応することも有効です。



それは「感謝」です。
もしくは「ねぎらい」です。



たとえ部下であったとしても、コピーしてくれたのであれば
ハッキリと「ありがとう」。「ご苦労さま」。
ホメルということよりも自然に伝えることができるので抵抗は少ないはずです。


ホメル・感謝ということは相手を認めているということです。



存在承認と言われるものです。



そのためには普段から部下の行動や言動をよく見ておかないといけません。


部下にはどんなこだわりがあって何を大切にしているのか?
そういう部下の想いを管理職として感じとって
ホメていきましょう。


ホメル・感謝するということは管理職としても楽しいはずです。
自分が楽しめば職場も明るくなります。


是非、実践してください。
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